返答期日の12/12 03:00まであと2日
  1. top
  2. デザイナードラフトReport
  3. これがDeNAのデザイナーだ!モバイルゲームの雄DeNAがこれからの3Dデザイナーに求める遺伝子とは

https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/ddraft/blog/b0f78117-a363-4384-a163-4c0321663ccb.png

今や全世界で3兆6136億円(出典:『ファミ通モバイルゲーム白書 2017』)もの市場規模を誇るモバイルゲーム。ゲーム性やビジュアル面ではコンシューマーゲームに劣ると囁かれていたのも今は昔。端末の性能向上により、モバイルゲームの世界は劇的な進歩を遂げている。その中で獅子奮迅しているのが、株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)だ。ソーシャルゲーム人気の立役者が、さらなるヒットタイトルの開発を目指し、3Dデザイナーの補強を図っていると言う。株式会社ディー・エヌ・エー デザイン部部長の宮前氏とグループマネジャーの武安氏に聞いた。

株式会社ディー・エヌ・エー
Japanリージョンゲーム事業本部 デザイン部 部長 兼 プロデューサー
宮前 公彦
1999年、株式会社スクウェア(現スクウェア・エニックス)に入社。3D背景のデザイナーとして『ファイナルファンタジー』シリーズや『アンリミテッドサガ』『ロマンシング サガ ミンストレルソング』『ラストレムナント』などビッグタイトルを担当する。09年、株式会社エイチームに転職。ディレクター兼プロデューサーとしてソーシャルゲーム開発に携わる。14年、ディー・エヌ・エーに入社。プロデューサーとして新規開発をリードする他、17年よりデザイン部の組織ビルディング全般に関わる。

株式会社ディー・エヌ・エー
Japanリージョンゲーム事業本部 デザイン部 第3グループ グループマネジャー
武安 利幸
1998年、株式会社コーエー(現コーエーテクモゲームス)に入社。3Dモデラーとしてキャラクターのモデリングを担当しながら、キャラクターデザインやCGディレクターなど領域を広げる。07年より4年間、カナダ支社にて海外開発を経験。11年に帰国し、その後はモバイルゲームの開発に携わる。12年、ディー・エヌ・エーに入社。ビジュアルオーナーとして『三国志ロワイヤル』のリリース・運用に携わった後、現職に至る。

ビジュアル軽視の時代は終わった。これからは競争力のある絵づくりが、ヒットタイトルの鍵を握る

https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/ddraft/blog/710de3a7-c306-4e6f-8420-558cd8ff0c34.png

― まずはモバイルゲームの現状と、その中における3Dの役割や価値についてお話しいただけますか?

宮前: まず大きいのが、端末の性能が飛躍的に向上していることですね。これによって、表現の幅が格段に広がりました。少し前までは3Dと言っても、ポリゴン数やデータ量が少なかったため、表現の幅がどうしても限られていました。言ってみれば、3Dデザイン=フォルムのアウトラインというような状態。けれど、これからのモバイルゲームでは、そのゲームに合ったデザインや描画が重要になってきます。今まではただデータとして3Dに起こして、「1000ポリ以内につくって」というオーダーに沿って作っていたものが、今は「服の質感をこうしたい」とか「光と影をこう表現したい」とか、細かいところまで作り込めるようになった。ビジュアルからゲームの世界観を提示するという領域に辿り着いた実感はあります。

― もはや単純に動いてゲームとして面白ければOKという時代ではないんですね。

宮前: はい。我々はよりビジュアルの影響力を徹底追求して、お客様にオリジナルの体験を提供していかなければなりません。

―確かにちょっと前まではモバイルゲームと言えばカジュアルな反面、クオリティ面ではコンシューマーゲームに見劣りするというのが正直な印象でした。

宮前: これまでモバイルゲームの中でのデザインは必ずしもハイクオリティである必要はないという認識が業界全体としてあったんです。けれど、ちょっと周りを見渡せば、中韓含めた各社がどんどんレベルを上げてきています。ゲーム性が同じであれば、ビジュアル面のクオリティが明暗を分ける。これからもユーザーに選んでもらい続けるためには、モバイルならではの操作感は追求しつつ、いかに競争力のある絵を作り込んでいけるかが分かれ目だと、強く危機感を抱いています。

― そんな中で、DeNAさんの組織体制はどのようになっているのでしょう?

宮前: デザイン部は6グループに分かれていて、その中で武安の率いる第3グループが3Dデザインを担当しています。

武安: 第3チーム全体の人数は約40名。キャラクター、背景モデラー、モーション、エフェクト、とMaya等を用いて3D制作を行っているスタッフで構成されています。

宮前: 現在、DeNAでは主に他社様のIPを扱ったチームと、『逆転オセロニア』のようなオリジナルコンテンツを生み出すチームの2種類があります。3Dデザイナーの方には、状況や本人の希望・資質に応じて、いずれかのタイトルについていただきますね。既存のIPを再現する技術と、自分たちで新しいモノを生み出す技術。その両方を磨いていける環境だと言えます。

よりダイレクトにゲームをつくっている。コンシューマー出身の3Dデザイナーが話すモバイルの魅力

https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/ddraft/blog/979e4dd1-e583-441c-a8f0-40be2af164c3.png

― ぜひコンシューマーゲーム出身のおふたりに聞いてみたいのですが、コンシューマーゲームとモバイルゲーム、双方を比較したとき、3Dデザイナー目線で見てモバイルゲームの方が良いと思うところはどんなところでしょうか?

武安: モバイルの性能が上がったとは言え、まだまだ表現面ではコンシューマーゲームの方が実績は上。表現を追求する環境は、大きな画面で再生されることを想定したコンシューマーゲーム開発の方が整っている側面はあります。その反面、どうしても大規模開発になりがちなので、自分の作成したものや表現がゲームの中でどうユーザー様に訴求しているのか?その実感を持ちづらくなる場面もあると思います。そういう方には、DeNAは面白い環境ですよ。開発規模は比較的コンパクトで、自分の意思がゲームにダイレクトに反映されやすいですし、デザイナーからの積極的な提案を求められます。 よりダイレクトに、ゲームをつくっている感覚 を味わえます。

―職種関係なく、デザイナーさんも一緒にゲームをつくる。DeNAさんではそういう姿勢が求められるんですね!

宮前: そうですね。それにDeNAでは、若手であろうと、新人であろうと、階層を問わず全員がしっかり発言します。そしてきちんと責任を持って実行に移す文化があります。「上の人に言いづらい」とか、「ディレクターが決めたことは何があっても覆らない」とか、そんな硬直的な慣習は一切なし。若手でも納得がいかなければ食いついてくるし、「こっちの方がいい」と提案してくる。これは前職ではありえない光景だし、クリエイティブという観点で見ても、とても健全だと思います。

武安: 「意見を言ってください」と言われるのは、よく見かける光景ですね。転職して間もないコンソール出身の3Dモデラーが仕様面からバリバリ意見を求められたり。「え!俺そんなことまで聞かれるの?!」とびっくりしている姿を見かけます(笑)。ゲームの初期段階からガッツリと関われるのは、モノづくりが好きな人にとってたまらないのでないかな、と。

―それはいいですね!

宮前: あと、文化として面白いのが、DeNA自体、様々な大手ゲーム会社や、業界で有名な開発会社で活躍していた優秀な人たちを集めた上で成り立っていることですね。多種多様なフィールドにいた人たちが、各社独特の知見を持った状態で一緒に仕事を進めているから、そのミックス具合がとても面白いんですよ。ゲーム会社って閉鎖的な部分は否めなくて、ひとつの会社にとどまり続けていると、そこで得た知識やスキルってどうしてもガラパゴス化してしまう。でも、DeNAはそもそも文化も開発手法もバラバラの人たちが集まっているから、常に新鮮な発見がある。クリエイターにとっては、非常にエキサイティングですね。

武安: 確かにそれはすごく大きいですね。僕もこれは本当に面白いなと日々感じます。

宮前: 携わるゲームのジャンルという意味でも、コンシューマー系だとRPGであったりアクションであったり、ある程度会社によって強いジャンルが決まっていると思うんですけど、DeNAは非常にボーダレス。多彩なゲームを展開しているので、自然・人工・抽象・アニメ・リアルと、一定の専門性を担保しつつ幅広いデザインができます。社内にもいろんなタイプのデザイナーがいますからね。私は、RPGの強いスクエニ出身なので、アクションゲームをずっとやってこられたクリエイターの話を聞くと、それだけで面白いです。「そんなところにこだわってるんだ!」っていう発見がたくさんあって、いい刺激になっています。

― そうなんですね、それは面白そうですね。

武安: 多様な文化が集まっている分、いわゆる共通言語がないのも事実。それをマイナスにとるか、プラスにとるかは、その人次第ですね。少なくとも、出来上がったものをなぞるんじゃなくて、自分で新しい文化や土壌を築き上げていきたいという人には、面白いことができる環境だよということは自信を持ってお伝えできます。

宮前: あとは、コンシューマー系の会社にいて、今はモバイルの担当をしている人もいらっしゃると思うんですけど。コンシューマー系の会社だとあくまで花形はたとえばPS4やX-boxのチーム。でも、DeNAなら当然モバイルが第一線。社内のメジャーな部門で働いているんだという誇りは強く感じられるのではないかと思います。

無限のポテンシャルを秘めたDeNAの底力

https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/ddraft/blog/81319b80-3ae8-4b4a-8ae7-abc49dfbb3c7.png

― 見方を変えて、モバイルゲームを開発している同業他社からDeNAにスライドする際の魅力は?

宮前: 率直に言うと、資本力の差は大きいと思います。その分、やれることの幅は他社さんと比べても格段に広い。

武安: ただ、3Dに関して言えば、DeNAは他社さんと比べて遅れをとっているという見方があることも否めません。しかし、実は着々と準備をしていますし、先ほど申し上げたように、多彩な開発文化や様々なスキルをもったメンバーも集まりつつあります。組織の開発文化醸成も含め、自身で活躍のフィールドを広げ、力を発揮できる会社だとも言えます。

宮前: 3Dが遅れて見えるのも、単純に他の人気タイトルとの兼ね合いやタイミングの問題で、なかなか3Dをフルに活用したプロダクトを発表する機会を逸していただけで、個々の潜在能力に関して言えば、決して劣っていません。今後は技術研究に力を入れ、社内でその成果発表の場も設けていこうと考えています。現在、一線級で活躍中の方ならその能力を存分に発揮していただける場はありますし、そこからアップデートしていく機会もある。スキルを持て余したり、成長が停滞する心配はありません。

ー 外から見るより、実は高いポテンシャルがあるということですね。

武安: あとは労務面も会社としてきちんと管理しているので安心かな、と。少なくとも寝袋を持って泊まり込みということはありません。我々はお客様に長く楽しんでいただけるサービスを提供し続けたいと考えてますので、開発者も長期的にパフォーマンスを発揮できるコンディションでいてもらいたいので。

宮前: 1ヶ月の残業が45時間を超過した場合、人事から改善を要求されます。自分たちで言うのも何ですが、ずいぶんホワイトな企業だなと思いますよ(笑)。

デザイン力に、ビジネススキルというもうひとつの武器を装備する。それが、DeNAの3Dデザイナーの魅力

― では今度は、DeNAさんのキャリアパスについて教えてください。

宮前: まずはみなさんにビジュアルオーナー(ゲームビジュアルの責任者)を目指していただきたいと思っています。他社の場合、ビジュアルオーナーを目指すには、2Dアーティストが通常コース。また、職能できっちり分かれすぎていて、ビジュアルオーナーなどのキャリアアップが難しい場合もあります。けれど、DeNAでは どの職能からでも上がっていける ようにしていますね。各セクションのスタッフからスタートし、キャリアを積んでセクションリーダーに。そこから自分の方向性を探りつつ、希望とマッチする方にはビジュアルオーナーとしてトータルにビジュアル全般をつくり上げていただきます。

― 他社ではなかなか難しいキャリアパスが実現できるんですね。ちなみに、DeNAだから伸ばせるスキルはありますか?

宮前: デザイナーとしてのスキルで言えば、DeNAだから急激に何か伸ばせるところがあるかと言ったら必ずしもそうではないかなと思います。それよりも、ビジネススキルというもうひとつの強力な武器を養えるのが、DeNAならではの利点。通常、各セクションとイメージをすり合わせて決定する作業はリーダークラスの人間が一括してやっていることが多いですが、DeNAではそれを現場の人間が行います。完成に向けた最適なプロセスを、自分自身が周囲と調整しながら決定していけるので、ビジネスパーソンとしての筋力は格段に向上するのではないかなと思います。

― それが先程の「よりダイレクトにゲームをつくっているという感覚を味わえる」ということにつながるのですね。今後はどんな人を採用したいですか?

宮前: 少し厳しい言い方になりますが、コンシューマー系の企業にいた方の中には、これまで磨いてきたスキルの切り出しで何とか凌いでいこうと考えている方もいるかもしれません。ただ、これだけ進化の激しい世界ですから、貯金の切り崩しでは早晩通用しなくなる。どんなにシニアの方でも、テクノロジーに対する前向きな興味と自己成長欲求は必須だと思います。あと、もうひとつ重要なのはコミュニケーション力と柔軟性。お話しした通り、DeNAはいろんな人と話しながらモノをつくっていく文化がある。ですから、様々な人ときちんとコミュニケーションをとり、柔軟に物事を考えられる力はとても大事です。

武安: 「モバイルだからこんなもんか」という時代はもう終わっていて、今、私たちはその次のステージへ進もうとしているところ。だから仕事の上でもハードウェアのスペックがないことを理由にしない人と一緒に働きたいなと思います。一見すれば困難に見えるものでも、どうすれば実現できるのか、いろんなアプローチを考えて動ける方はとても魅力的ですね。

宮前: 企業規模こそ大きくなりましたが、組織面では柔軟な対応が日々行われています。それが面白い。この環境を面白がって、自分たちでつくり上げたいと考えられる人がいいですね。常に発展性があるということが、僕の思うベンチャーイズム。そんなベンチャーイズムに共感し、より効率的で、より働きやすく、よりクリエイティブな環境をつくるために屈託なく意見を出してくれる方と、ぜひ一緒に働きたいですね!